韓国、50万の全軍兵士を「ドローン戦士」として訓練する計画を発表

韓国、50万の全軍兵士を「ドローン戦士」として訓練する計画を発表

Ars Technicaの報道によると、韓国国防部は2026年6月27日、全国の約50万人の現役軍人を全員「ドローン戦士」として訓練するという野心的な計画を発表した。この計画によれば、ドローンは「汎用戦闘ツール」として定義され、兵種や職種を問わず、すべての兵士が基本的なドローン操作、戦術的連携、および対ドローン技術を習得することが義務付けられる。この動きは、韓国が軍事インテリジェント化転換において重要な一歩を踏み出したことを示している。

特殊作戦から全員普及へ

過去10年間で、ドローンはウクライナや中東などの紛争においてその戦闘的価値を証明してきた。韓国軍はこれまで主に偵察や特殊任務にドローンを活用し、特殊部隊に配備していた。しかし、2022年に発生した北朝鮮ドローンの領空侵犯事件が、韓国軍の防衛体系の弱点を露呈した。小型の北朝鮮ドローンが低空でソウル近郊の領空に侵入し、大統領府周辺を偵察したにもかかわらず、韓国軍のレーダーや戦闘機はいずれも効果的に迎撃できなかった。この事件が、韓国によるドローン対策と普及計画の加速を直接的に促した。

「ドローンはもはや一部のエリートだけの専用ツールではなく、すべての兵士が習得しなければならない日常的な装備だ。」——韓国国防部報道官のパク氏が発表会で述べた。

訓練内容と作戦構想

計画によると、韓国陸軍、海軍、空軍、および海兵隊のすべての現役人員は、後方支援、医療、通信などの非戦闘職種を含め、最低40時間のドローン基礎訓練を修了することが求められる。訓練は三段階に分かれており、初級(飛行制御と基本偵察)、中級(編隊協調と電子対抗)、上級(攻撃的スウォーム作戦と対抗策)となっている。また韓国軍は、戦術規則の策定と訓練資源の統括を担う専門の「ドローン作戦司令部」を設立する予定だ。

戦術面では、韓国軍は将来の戦場においてドローンが「空の目」と「機動する拳」の二重の役割を果たすことを想定している。例えば、歩兵分隊は複数の小型クアッドロターを携行して前方偵察を行い、戦車や装甲車はドローンを展開して遠距離目標の射撃修正を実施し、後方支援部隊でさえドローンを活用した戦場への物資投送が可能となる。さらに韓国軍は、「対ドローン」能力も同様に訓練体系に組み込むことを強調しており、すべての兵士が電子妨害銃や捕捉ネット発射装置などの装備の使用を習得する必要がある。

世界の軍事ドローン動向と韓国の特色

ドローンの軍事化を推進しているのは韓国だけではない。米国は「無人僚機」と「ロイヤル・ウイングマン」プロジェクトを加速させており、中国は複数の兵種でドローンオペレーターの訓練をパイロット実施し、ロシアとイスラエルはいずれも大規模なドローン作戦の経験を有している。しかし、「全員ドローン化」を提唱した国家は韓国が初めてである。その特殊性は、韓国が北朝鮮による通常・非通常の脅威に直面しながら、発達した電子産業とドローン研究開発能力(韓国航空宇宙産業など)を保有している点にある。この「全員普及」モデルは、中規模国家が非対称的脅威に対応するための範例となる可能性がある。

編集者注:韓国のこの取り組みは先見性があるものの、課題も存在する。まず、50万人の訓練は膨大な時間と資源の投入を意味し、兵種ごとに求められるスキルも大きく異なるため、統一基準を設けることで効率が損なわれる可能性がある。次に、ドローンは通信リンクとデータリンクに依存しており、強力な電磁妨害環境下(北朝鮮がGPS妨害を使用する可能性がある場合など)において作戦効果をいかに維持するかが依然として課題である。最後に、倫理的・法的リスクの問題として、攻撃型ドローンが部隊全体に普及した後、「人間による意思決定」が回避されないようにする方策について警戒が必要だ。

本記事はArs Technicaより編訳