ジョージア州警察官、ナンバープレート追跡システムを使って元交際相手と知人を監視

ジョージア州警察官、ナンバープレート追跡システムを使って元交際相手と知人を監視

米ジョージア州の警察官が、Flockナンバープレート認識システムを利用して元交際相手と別の男性を追跡・監視していたことが明らかになった。内部調査記録によると、この警察官は不倫関係が終わった後も関係を断ち切れず、警察用監視ツールを使って2人の位置情報を継続的に取得していたという。

親密な関係から監視対象へ

当該警察官は女性警察官と不倫関係にあった。関係が破綻した後、彼はFlockシステムを使って元交際相手の車両の動向を照会するとともに、彼女の車両付近に頻繁に現れる男性も追跡していた。調査担当者は、この追跡行為が一定期間にわたって続いており、法執行目的ではなく個人的な感情に基づく権限逸脱行為であると認定した。

内部記録は、当該警察官の照会行為が「正当な法執行の範囲を明らかに逸脱している」と指摘しており、典型的な権限乱用に当たるとしている。

Flock:高性能な監視ツールが抱えるリスク

Flock Safetyは米国で広く普及しているナンバープレート認識システムであり、そのカメラネットワークは全米多数のコミュニティや法執行機関をカバーしている。同システムはナンバープレートをリアルタイムでスキャンし、車両が通過した場所と時刻を記録することで、警察が事件関連車両を迅速に追跡する助けとなっている。しかし今回の事案は、こうしたツールが乱用されるリスクを露呈した――法執行者が個人的な感情を職務より優先させたとき、本来は公共の安全のために設計されたシステムがプライバシーを侵害する道具に変わってしまうのだ。

近年、米国では警察官が監視システムを乱用する事案が相次いで公衆の不安を招いている。2024年にはカリフォルニア州でも同様の事件が発生し、複数の警察官がデータベースを使って元交際相手や知人を追跡していたことが明らかになった。今回のジョージア州の事案は、警察の「照会権限」に関する監督上の抜け穴を再び社会的議論の俎上に載せることとなった。

編集者注:テクノロジーと権力の境界線

Flockシステムはもともと捜査効率の向上を目的として設計されたものだが、乱用事案が発生するたびに、技術が強力になればなるほど厳格な権限監査と行為への説明責任が必要だという教訓が浮かび上がる。公共の安全と個人のプライバシーをいかに両立させるかは、米国の法執行機関が長年直面してきた課題であり、世界の監視技術の応用において普遍的に問われているテーマでもある。

現在、ジョージア州の関係当局が調査に乗り出しており、当該警察官は懲戒処分、場合によっては刑事訴追に直面する可能性がある。また本事案を契機に、自動ナンバープレート認識システムに関する規制の枠組みを見直す動きが複数の州の立法者の間で広まっている。

本記事はWIREDより編訳